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Perfetto SSスタイルで自転車キャンプ(前編)


ー思い立ったが吉日ー


2025年の5月はもとより、6月に入っても何故か毎週のように週末は雨。おかげでイベントも雨ばかりで辟易していた今日この頃。久しぶりに仕事がない今週末はどうしようかと天気予報を見てみたら、なんと雨から曇りのマークに変わってる??!!そして、気温は25度から27度と最高のコンディション。更に翌週の月曜日からはずっと雨マークが続く。ということは、


梅雨入り前に自転車でキャンプに行ける最後のチャンスかもしれない!!!


こうなってくると俄然テンションも上がってくる。そして、今回の相棒も<Perfetto>号だ。次回はコイツで行こうと決めていた。それはまさかの<Single Speed Version>。頑張って漕いでも時速20キロ程度のコイツでこそ、のんびり自転車キャンプライドが似合うと思ってた。


「旅というのは、行こうと思った時から始まってる」


と偉い人が言ったかどうか知らないけど、前日の金曜日の午後に行こうと思い立って、行けるキャンプ場となると、当然予約が必要ないキャンプ場に限られる。しかも、キャンプ道具満載の自転車で山の上や高原のキャンプ場は正直勘弁だ(過去に二度、2時間半押し上げした経験がある)。そうなると当然選択肢は限られてくるが、ネットを探していたら偶然見つけた、和歌山県御坊市にある「美浜町煙樹ヶ浜キャンプ場」。広大な敷地は区分けがなく、全てフリーサイト。そして予約はなく、テントを張る場所は先着順。最寄り駅の御坊駅からキャンプ場までもほぼフラットな道。目の前に広がる大海原。そして素晴らしいロケーションから眺める絶景の夕陽!!


「もう、ここしかない!」


頭の中でその場所で夕陽を眺めながら、ビールを飲んでる自分の姿が想像できる。


目的地は決まった。そうなると次に探すのは最も重要な飲食店。自分の中では自転車のソロキャンプの場合は、


地元の美味しい料理を食べる


と心に決めている。せっかく遠くまで自転車でキャンプをしに行ってるのに、インスタントやレトルトだと悲しすぎる(昔は沢山やってた)。もちろん、沢山の友人達とスーパーで地元の食材を買ってきて、調理したり、食べたり、飲んだり、騒いだりするのがキャンプの醍醐味であることは重々承知してる。しかし、いざソロで自転車でのキャンプとなると調理道具や調味料なんかも必要になる。正直なところその重量増は結構デカい。それに何よりも


歳を重ねると1人でそんなに沢山食べれないのよ、マジで(涙)


そんな訳で良さそうな飲食店と観光名所をいくつかピックアップして、持って行く荷物の用意をして、翌日に備える筈がその晩にまさかワインを1本飲み干してしまうとは・・・。



ー電車に揺られること3時間ー


翌朝、奇跡的に朝の5時前に目が覚め、なんとか用意をして自宅の近くの最寄り駅まで。土曜の朝6時過ぎは流石に人もまばら。とりあえず天王寺駅を目指し、そこから日根野ー和歌山ー御坊と片道3時間の電車の旅。両肩にずっしりと食い込む肩紐の荷物も電車で移動すれば、疲れ知らず。途中和歌山駅から乗った紀伊線はサイクルトレインだった。後で知ったんだが、サイクルトレインとして電車に乗せる場合には事前予約が必要とのこと。次回は予約してみようかな?ぼーっと外を眺めてると一面にみかん畑が見えてくる。そうそう、


「生石高原行く時に有田側から2時間半押し上げたんだよな〜。でもあの時の夕陽は最高に綺麗だったな〜。今回もそんな夕陽が見れるかな〜」


なんて記憶も蘇ってくる。土曜日だからなのか、和歌山駅から御坊駅までほぼ混むこともなくゆっくりした時間を過ごすことが出来た。


ーキャンプ場までたったの20分ー


午前9時過ぎに無事に御坊駅に到着して、早速バイクをセットアップ。バッグ類はいつもの<Woho X-Touring>バッグシリーズと、ケージはワンタッチで着脱が可能な<Gorilla Cage2><Monkii Cage>だ。輪行する時に本当に重宝してる。バッグの取り付けに時間を取られて電車を逃したなんてことはしたくない。何故ならローカル線になればなるほど、高確率で電車の本数が少ないからだ。1本逃せば次の電車は2時間後なんてこともあるくらい。


因みに、今回はとりあえずキャンプ場にチェックインして荷物を置いて、身軽になった状態で移動する作戦だ。いつもは荷物満載の状態で距離を走ってるので、キャンプ場に着く頃には結構疲れてしまう。しかし、この作戦なら疲れは最低限の筈だ。それに疲れたらテントに戻って休むことも出来るし!


御坊駅からキャンプ場まではたったの4km。オープンは10時の筈だから、向こうで少し待つことになるのでかなりゆっくり走る。そうこうしてるとキャンプ場まで後500mの看板が。気持ちの良い松林を抜けたその先に今回の目的地である「美浜町煙樹ヶ浜キャンプ場」があり、既に何組かがテントを立てている。少し前だけど、開いてるのかな?なんて思いながら自転車を停めて受付の看板をよく見たら


「9時からオープンだったのか!皆さん、キャンプ好きだね〜」


人のこと言えないけど(笑)。早く着いたので場所は選び放題。その中でも松林の中から海が見える場所かつ、松林で日光を遮る場所を探してそこを本日の野営地とした。今回のテントは軽量コンパクトの<UPON Biby Tent>だ。エアピラーのテントは5分程度でサクッと設営完了。


ーアメリカ村なのにカナダー


さて、皆さんはお気付きだろうか?実は朝の6時に出て、既に10時を過ぎてるのに今まで食べ物の写真が一切出てきてない。そう、実は朝食を食べていないのだ。昨夜のワインを飲み干した影響もあり、余り食欲がなかったのだけど流石にお腹が空いてきた。とりあえず、西に向かうと「御崎神社」があり、そこから参道の向こうにある鳥居から海が見えるのである。これは当然行かねばなるまい。曇っていた空もいつの間に晴れ間が出てきて気持ち良い。心なしかリアホイールに付いてる<Diavolo V3 hub>の150ノッチのサウンドも軽快な気がする。


鳥居の先に美味しそうなハンバーガーのお店があったけど、グッと我慢してその先へ進むと

見晴らしの良い場所から遠洋が眺める。どうも、まだ西へ行くと「アメリカ村」なる場所があるらしい。大阪の人間としてはどういう場所なのか気になる。頭に中に浮かぶのはミナミにある「アメリカ村」だから。


距離にしておよそ4キロなので、20分ほどの距離。しばらく走ってると、街並みはなんとなくアメリカの一軒家をイメージした建物っぽいのが並び出し、900m手前の看板にはなんと


心の中で


「いや、カナダ移民のまちやったら、カナダ村やん。アメリカとは別の国やん」


ってつっこまざるを得ない。


そうこうしてると目的地である「すてぶすとん」さんへ到着。オープン直後だったので、他には1組しかおらず、中に入ると入り口には有名人であろう人たちのサインと、地元の小学生達が調べたであろう、カナダ移民の歴史について書かれている。


詳しくはネットで調べると出てくるけど要約すると


明治時代に大工さんの工野儀兵衛(くのぎへえ)さんが、カナダの村である、スティーブストンに鮭漁業の出稼ぎに行って大成功を収めたのをきっかけに和歌山からカナダへの出稼ぎ移民を大量に輩出したということらしい。その出稼ぎで帰ってきた人たちが洋風の建築物で住み出したり、英語混じりの日本語を話したことにより、「アメリカ村」と呼ばれるようになったとか。当時はアメリカとカナダの区別があまり出来ていなかったのが原因だそうで。


まあ、そんなことより腹の虫が限界と叫んでいるので、店内に入りメニューを開くとなんとも迷わせるラインナップが。「すてぶす丼」にしようと心に決めていたのに、1日限定5食の「海鮮丼」、「鮭カツランチ」、「お刺身ランチ」に「焼き魚ランチ」。しかも、まげごはんにも出来ちゃう!!アメリカ村恐るべし!迷いに迷った時こそ、初心に戻るんだ自分と奮い立たせてやはりここは「すてぶす丼」に決定。注文を終えて、店内を見回すとなんと地酒のメニューを発見。


「夜にも来たいな〜この店!」


そして、待ちに待った本日の1品目がこちら。はい、ど〜〜〜〜〜ん!!



もうね、皆さん、何も言わなくても分かるでしょ?はい、その通りなんですよ。最高です。なんのために御坊に来たと思ってるんですか?実は普段は余り、サーモン食べないんですよ、自分。でも、これは美味かった。マジ美味かった。そして、お腹一杯になりましたよ。ご馳走様でした!!いや〜やっぱ和歌山恐るべし。


後編に続く

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