第5回徳島ミニベロアドベンチャーツーリズムサミットに参加してきました(2日目編)
- Takashi Kuwahara
- 8月26日
- 読了時間: 6分

ー魚釣りと美味しい食事で感無量ー
徳島2日目の朝がやってきました。いや、正確に言うとまだ夜も明けていない午前3時に起床、そして3時半に出発です。目指すは鳴門の漁港。「筏(いかだ)で釣りをするよ」とは事前に聞いていましたが、詳細なスケジュールを発表されたのは前日。これぞ“ミステリーアドベンチャー”とのことらしいです。
ただ、昨日のサミットで夜遅くまで盛り上がったこともあり、正直フラフラ状態…。車で漁港に向かう道中は、勝手にまぶたが閉じてきます。それでも一応、酔い止めを飲んで、釣りに備える準備だけは万全に。漁港に着くと香川県でミニベロを生産してるメーカー<Tyrell>の渋谷さんが先に来ておりました。暫くして出稿の時間となり、物凄い量の荷物が船に積まれていきます。長らく海釣りをしていない自分はテキパキと動く皆さんを見てることしかできず、歯がゆい感じがします。
朝4時半、港を出て船に揺られることしばし。筏に到着したのはまだ5時前でした。そこからいよいよ釣りがスタート!完全に“おんぶにだっこ”状態の自分は、餌を撒いてもらったところに竿を入れるだけ…。それでも早速アジがヒット!幸先のいいスタートに思わずニンマリ。さらに渋谷さんと住職が見事なサイズのシーバスを釣り上げてくれて、翌日のお弁当のおかずは確保済み。え、自分ですか?最終的にはアジばかり20匹ほど釣れたと思うんですが、正直、暑さと眠気と疲労で最後の方は記憶があやふやです…。
そんな中、住職が筏の上でお清めのお酒とご祈祷をされている姿を見て、「昔の漁師さんや釣り人も、きっとこうして神様にお願いしてたんだろうなぁ」と思わずしみじみ。
何はともあれ、釣り自体はめちゃくちゃ楽しかったんですが…次回はもうちょっと短めの時間がいいかな。
暑さと眠気で体力も限界に近づき、そろそろお腹も空いてきたところで、一度お店に戻り、近くにある<Team Labo>が手がけた<百年海>さんで昼食をとることにしました。
お店の外観は洗練されたお洒落な建物という印象ですが、中に入ると驚きの光景が広がっていました。なんと、すべての壁に波の映像が映し出されていたのです。聞けば、この作品は2009年から上映が始まり、上映時間は「100年」という壮大なコンセプトで作られているとのこと。さらに、100年後には世界の海面が現在より120cm上昇するという予測に基づき、映像の海面も実際の時間の経過とともに少しずつ上昇していく仕組みになっているそうです。
空腹も限界に近い状態で、波の映像を眺めながら歓談していると、待ちに待ったランチが運ばれてきました。新鮮な魚介がたっぷりとのった海鮮丼には、名産のすだちが添えられ、さらに揚げたての天ぷらや鯛のお頭入りの味噌汁、小鉢も豊富に並びます。まさに贅沢なひとときです。
「この卵黄はどうやって食べるのかな? 海鮮丼にかける? それとも天ぷらに浸ける?」
と、みんなで笑い合いながら楽しく食事をいただきました。気がつけばお腹もいっぱいになり、疲れもどこかへ吹き飛んでいました。ごちそうさまでした!

釣り竿が折れて釣具屋へ向かうグループと、朝から筏で汗なのか潮風なのか分からないほどベトベトになった身体をさっぱりさせたいグループに分かれることになりました。私はもちろん後者。天然温泉「あたらえ」さんへ向かい、スッキリ、サッパリ。特に水風呂が程よく冷たくて最高でした。サウナにも入りたかったのですが、中はどう見ても混雑していたので断念。きっと皆さん、阿波踊りの前に身を清めたかったのでしょうね。
そういえば、温泉に来る前に「ここでしか飲めないビールがありますよ」と聞いていたのを思い出し、これは頼まないわけにはいきません。ひと口飲んだ瞬間、「五臓六腑に染みわたる」と言った人は本当に天才だな!と実感しました。
ー踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々ー
さて、今回の旅の個人的ハイライトでもある阿波踊りの最終日がやってきました。夕暮れが近づくにつれて、徳島市内の空気も次第にお祭り一色に染まっていきます。街を歩けば、名の知れた連(れん)の踊り手さんたちの姿を間近に見ることができ、その熱気に胸が高鳴ります。
夕食は、眞鍋さんが用意してくださった桟敷席(さじきせき)でいただくことに。お弁当を片手にお祭りを楽しむなんて、まさに特等席です。その前に立ち寄ったのは、会場近くのジビエ料理のお店。店先の自動販売機にはなんと鹿の角が売られていて驚かされました。しかも、その下に並ぶジュース類も見たことのない珍しい商品ばかりで、思わず試してみたくなるものばかりでした。しかし、お弁当の共にはコイツだと決めてたIPAです!
会場周辺は大勢の人でごった返しており、少し油断するとすぐに迷子になってしまいそうなほどの賑わいです。そんな中、なんとか確保していただいていた席にたどり着き、腰を落ち着けることができました。
座って間もなく、いよいよ最初の踊りが始まります。映像などで目にすることの多い、特徴的な編笠をかぶった女踊りの踊り手が登場し、優雅で見事な舞を披露すると、会場は一気に盛り上がります。その後には、ひょうきんさを感じさせる腰を低くした男踊りの踊り手が加わり、阿波踊りが本格的に幕を開けたことを肌で実感しました。
踊り手のグループは「連(れん)」と呼ばれます。企業がスポンサーとなって参加する企業連や、長い伝統を持つ有名連など、それぞれが伝統的であったり革新的であったりと、多彩な演舞を繰り広げます。その迫力と美しさに思わず見入ってしまい、気がつけばビールを飲むことも、お弁当に手を伸ばすこともすっかり忘れていました。
さてさて、ここでお弁当の時間です。開けてみると、まずはスパイスの香りが食欲をそそるジビエのお肉。そしてその下には、なんと大きなサンドイッチまで!「これは全部食べきれるだろうか…」と思いながらも、踊りに感心しつつ食べ進めているうちに、なんとか完食しました。
すると今度は「下へ移動する」とのこと。一体どこへ?と思ったら、どうやら一般客も参加できる<にわか連>に加わるとのことでした。集合場所では簡単な踊り方を教えてもらい、他の参加者たちと一緒にいざ本番へ。
見ていると簡単そうに思えた踊りも、実際にやってみるとなかなか難しい!完全にロボットのような動きになりながらも、なんとか踊りきると汗びっしょり。ついさっき温泉に入ったばかりなのになぁ…と思いつつも、妙な達成感があります。
会場周辺では、踊り終えた有名連や、DJが煽るクラブのような踊りの集団、さらにはエイサーまで飛び出し、まさにカオスな盛り上がり。これが夜11時まで続くというのだから、徳島の人たちのタフさには本当に驚かされます。
3日目へつづく