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小豆島へPerfettoでキャンプツーリング(前編)



2024年のGW初日、前日までの天気予報とは裏腹にどんよりした空模様。しかし、「大丈夫、きっと雨は降らない」そう言い聞かせて朝8時前にJRの駅で輪行してる自分。もちろん、平日に比べて電車は混んでいないがやはり最後尾の列車の一番後ろを陣取る。


列車が大阪に近づくにつれて、乗客が多くなってくる。やはりGW、侮ってはいけない。環状線へと入り、乗り換えの駅で大きなバッグを抱えた自分はさぞかし邪魔だろう。しかし、既に今回の旅は始まっており、今更引き返す気もない。頭の中に流れる曲はペットショップ・ボーイズの"Go West"。西へ行け!電車は進むよ、どこまでも。


阪神電車に揺られながら外の景色を見ていると、以前赤穂まで行ったことが思い出される。「あの時は西宮から自走で明石まで走り、明石焼きを食べて、姫路では姫路城を拝観し、相生の道の駅では焼き牡蠣食べたの美味かったな〜。」


自転車での旅は車や電車の旅より、更に鮮明に記憶へと刻まれる。きっと走ってる道中の苦しさがそうさせるのだろう。直ぐに忘れるけど、その辛さを。


そして「前回はシングルスピードのMTBで結構な距離を走ったけど、今回は小径とはいえギアードだから楽勝だな!」と軽い気持ちの自分。


しかしまだこの時には、後に待ち受ける小豆島での洗礼のことを知らないのであった。


電車は知らない間に山陽電鉄になっており、姫路港最寄りの飾磨(しかま)駅に到着。2時間半の電車の旅もここで終了。約2キロ離れた姫路港までポツポツと落ちてきた雨粒を気にしながら走り出す。結構時間はギリギリだったけど、無事に往復チケットも購入して乗船できた。


ここ姫路港から小豆島まではフェリーで約100分の船旅。やはり、船の旅はいつもの電車で輪行の旅と違い、旅情感が強い!「旅してるな〜自分」って気分になる。


そうそう、今回の旅の相棒も新型ミニベロフレームの<Perfetto>。20インチと小径ながらも、ヘッドアングル71度、ロングホイールベースの恩恵もあり、キャンプ道具フル装備でも軽快に走れちゃう。しかもボトルケージ台座やキャリア台座なんかもバッチリ装備してるので、拡張性は抜群!前後スルーアクスルとディスクブレーキでしっかりした制動力を発揮する頼もしいヤツ。装着してるバッグ類はいつもの<Woho>と<d.o.m.>がシンデレラフィットして、我ながら自画自賛。


さてさて、乗船して暫くは嬉しさのあまり、ついつい船内を散策したり、船尾に行っては写真や動画を撮ったりしたけれど直ぐに飽きてくる。仕方ないので、船内から外を眺めていると海面はキラキラと銀色に反射しており波はない。大きなフェリーのためか、船体も殆ど揺れる事はないが、ゆりかご効果なのか知らぬ間に夢の中・・・。気づけば1時間ほど熟睡。


起きて早々、眠気まなこをこすりながら外を眺めると、ちらほら見える島の数々。更に見えてきた一際大きな島。そう、この島こそが今回目指す小豆島。映画「からかい上手の高木さん」のロケ地にもなってるらしく、それ目当てに行く人もいるかもしれない。


ここで、小豆島を簡単に説明。香川県に属する離島で人口はおよそ2万8千人。島内には土庄町と小豆島町の2つから成っており、名産品はオリーブオイルと醤油、素麺など。また、大阪城の石垣にも使われた石丁場が点在しており、当時の面影を伺い知ることが出来る。


小豆島を一周するルートは約82.4km(モデルルート)、獲得標高は1000mオーバー。


自転車に乗る人にとってはこちらの情報の方がありがたいのかもしれない。


そうこうしてるうちに、フェリーは福田港に接岸し無事に下船。いつもの要領でささっと組み立て、近くの定食屋さんで昼食。時間がお昼時間を過ぎたせいか他のお客さんはおらず、親子丼の大盛りを注文。おおお、ちょっとご飯多過ぎませんか?まあ、これからキャンプ場まで走るので、エネルギー補給は十分にしておくに越したことはない


雨はすっかり止み、良い感じの気温なので気持ち良く走り出すと、目の前にはいきなりキツイ登り坂。


「あ〜獲得標高1000mって書いてたな〜。ということは、海岸線はもれなくアップダウンの連続か〜(涙)」


地図を見た時から嫌なカーブの連続だなとは思ってたけど、やはりキャンプ道具満載の自転車(推定25キロ以上)だと堪える。汗だくになりながらも必死にペダルを漕いで登って行く。こういう時に限って風はほとんど吹いていない。視線を下へと向けると、そこには<しまなみ街道>のように、次の港まで何キロって書かれた青い線が引かれている。なるほど、自転車で走る人のことを考えてくれてるんだな!


途中には、大阪城の石垣にも使われている大きな岩を切り出した石丁場や南風台という高台で観光客らしく鐘を鳴らしたりしながら、のんびりサイクリング。キャンプツーリングの目的は速く走ることではない。如何に道中を楽しむかなのだああ


最初に向かうのは<ヤマロク醤油>。社長さん自ら説明して頂き、貴重な製造工程など事細かくに教えて頂く。なんでも昔ながらの木桶で大豆と乳酸菌で醤油を作っており、仕込みから完成まで約1年掛かるらしい。しかも添加物や余計な物を入れていないので、本来の醤油の味を楽しめると。最後に醤油の熟成具合が分かる試飲(?)をさせてもらうも、周りの方は口々に「このポン酢が美味しかった!」いやいや、そこは醤油ちゃうんか〜い!(笑)


次に目指すはまたしても醤油屋。こちらは大規模な工場で<マルキン醤油>。醤油記念館なんかもあり、見学したいのは山々だったけど、道中のアップダウンで体力をゴリゴリ削られてるので、まずは糖分補給!ご当地アイスの<しょうゆソフト>を頂く。感想としては、甘いようなしょっぱいような不思議な味。


暫く平坦な街中を走ってると、到着したのは<道の駅小豆島オリーブ公演>。そういえば、お気づきの方もいると思うけど、色々なところにサイクルラックがあるので小豆島は自転車に優しい島だというのがよく分かる。<しまなみ街道>に負けないような素晴らしい景観や、魅力的なスポットも沢山あると思うのだが、沿道のお店は結構開店が遅く、閉店が早い。移動が遅い自転車にとっては辛いポイント


話を戻すが、小豆島はオリーブが有名だと冒頭で説明したが、此処にはその日本最古のオリーブの原木があり、100年以上経った今でも実がなっているらしい。因みにオリーブ記念館の中にはアテナ像が鎮座しており、ちょっとイタリア気分。壁面にはオリーブの栽培の歴史や収穫なんかについて書かれてるらしい。(時間が無いので余りちゃんとチェックしてない)


それにしても、至る所でほうきを持った方を見かける。どうらやら実写版の「魔女の宅急便」に登場するパン屋のロケ地として使われた建物がそのままお店として残っており、皆さんギリシャ風車前でのインスタ映え写真を撮るのに必死のようで。


もちろん、自転車でソロキャンをしようなんてオッサンには無縁の話である。


本日の目的地である、<小豆島ふるさと村キャンプ場>に無事に到着。チェックインも済ませて、いざ設営。UPONの<3G Bivy Tent>は軽量・コンパクトでフライシートもあり、急な雨でも大丈夫。もちろん、明日の天気予報は快晴なので、そんなことは杞憂にすぎないのだが。


さて、普通ならここから夕食の準備に取り掛かるのだが、最近の自分のスタイルはズバリ!


「せっかく自転車で遠くまで来たんだから、地元の美味しい料理を頂く!!」


「オリーブオイルが有名なら、やっぱりイタリアンな料理が食べたい!」そうなると、キャンプ場からおよそ3キロ離れたローカルのピザ屋さん<ピザハウスMomo>へ吸い込まれるように、スライドイン!


本来であれば、ここでビールを飲みたいところだけど、それはキャンプ場へ帰るまで我慢x2。出来立て、熱々のピザと自家製ドレッシングの美味しいサラダで、お腹も膨れたのでコンビニで今夜のお供を仕入れて、いざキャンプ場へ舞い戻らん。


鼻歌まじりに海岸線を走ってると、素晴らしい夕陽を拝めるチャンスが!しかもそこには偶然にも鳥居が。これぞシャッターチャンスとばかりにパチリと1枚。そして、キャンプ場に辿り着けばすることはただ一つ。


「Happy birthday to me!!」


と心の中で叫びつつ、念願のビールを流し込む。はい、実は本日は私めの誕生日でありまして、こんな我儘を許してくれた家族に感謝しながら更にゴクリ!


「プハ〜〜〜〜〜、最高!!」


周りのテントは家族連れで料理をしたり、焚き火に勤しんだり。はたまた裏のコテージではおじさま達が大声ではしゃいでる。いいよ、良いよ〜。シーンとしてるより、多少うるさくてもある意味BGM代わりと思えば。そうこうしてると世も更けていき瞼が落ちてくる。そういえば早朝から動いてたことや、数々のアップダウンもあり身体はお疲れのようなので、さっさと歯磨きをして就寝。


後編へと続く

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Perfetto入荷遅延のご連絡

Perfettoの入荷時期つきまして、当初3~4月とご案内いたしておりましたが、 生産スケジュールに遅延が発生し、下記の通り入荷予定時期を変更させていただくこととなりました。 Perfetto入荷時期:2024年6月中旬~7月上旬 皆様には大変ご迷惑をお掛け致しますが、ご了承ください。

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